「雑誌で歩く戦後」というタイトルで、日本経済新聞5/26夕刊に永江朗さんが連載(おそらく)始めました。しかし連載でしたら、番号がふられ、今回が①のはずです?
今回永江さんが取り上げたのは、あの「平凡」いう雑誌。この雑誌、ご存知ですか。月刊「平凡」はまさに戦後混乱の最中の1945年11月末に創刊号が発売されました。
出版社名は凡人社といいます。作る人が凡人だからということで名づけられました。この凡人社が平凡出版になり、現在のマガジンハウスになったということはご周知の通りです。
A5判、全四十八頁、定価1円という、創刊号3万部はあっという間に売り切れたそうです。そのあとは1955年には百四十万部を突破し、1959年には姉妹誌「週刊平凡」が創刊、それ以降は昭和という時代とともに「平凡」あり、の時代が続きます。
<1987年、「読者のみなさん、ありがとう。スターのみなさん、ありがとう」と書かれた表紙で、「平凡」は終わる。同じ年に石原裕次郎が逝き、翌々年、美空ひばりが逝った。昭和が終わった。戦後の復興が終わり、「大衆」はいなくなった。>
こうしたコラムは永江さんによる連載にしてほしいですね。そして、自分の雑誌遍歴を綴った坪内祐三さんの『わたしの体を通り過ぎた雑誌たち』(新潮社)と読み比べてみてもいいと思います。
これが永江さんの連載であることを願って。