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2005年 05月 15日
早稲田「古書現世」で購入した谷沢永一『向上心』(新潮選書)「生涯をきめた言葉-評論家木村毅(きむら き)」から。
評論家木村毅(きむら き)さんは明治文化の広範囲な分野の探究を始めた人です。この時代の人が文士をどう考えていたかということが『私の文学回顧録』に記載されています。 <今では文士というのが廃語になって、使う人がなくなったが、明治時代は、もっぱらこの語で呼ばれた。大正半ばから文士にとって代わった文学者という語は、小説家、詩人、劇作家を中心に、文芸評論家、随筆家ぐらいまでしか考えていないようなのに反し、文士の概念はもっと広くて、文章に衣食するものは、何でも包括していた。 私のなりたい最高理想は、三宅雪嶺や徳富蘇峰のような、天下国家を論ずれば、文芸美術にも趣味理解を示す人。 でなかったら、その頃はすでに亡くなっていたが、青年の間に人気の衰えない高山樗牛。或いは一方で小説家で自然主義を代表しながら、他方では「文章世界」を主宰して、天下の文学青年のあこがれの的となっている田山花袋。樗牛も花袋も博文館の記者だ。私も博文館に入りたいというのが一つの目標だった。> 博文館がこの「文書世界」を創刊したのが明治三十九年三月。この雑誌は文芸と投書雑誌の両面の内容で、大正・昭和の文学者等を多く育てたとも言われています。 また政治・社会の論評を中心とした月刊総合雑誌「太陽」も同社が明治二十八年から発行していました。 文芸雑誌「文書世界」を主宰している田山花袋が木村さんに「生涯を決めた言葉」をいわれたそうです。この一言で、木村さんは文芸評論家の道を選ぶことになります。 <絵をやる?君の才能は文学に、より適している。迷うことはないじゃないか> こうした岐路に立った時のひとこと。それによる人生の選択もあるのです。木村さんが回顧録で書いていますように、博文館は「明治時代は博文館の時代」といわれるほど勢いのある出版社でした。 <日本ではじめて日記を刊行したのが、近代出版の開祖・博文館創始者・大橋佐平であった。創業8年後の明治28年(1895)―いまから106年前のことである。その記念すべき第1号は、ここからスタートしたのである。以来、博文館日記は連綿と一世紀余も刊行され続け、あの潰滅的な敗戦の昭和20年(1945)にも、一頁を二分した当用日記が刊行されていた>(日販通信「出版社の横顔84回」より) 出版関係は順風ばかりでなく逆風もあります。そうした中でもこの当用日記だけは継続して販売していました。敗戦の昭和20年から、もう日記の販売していたといいます。凄いことです。まさに出版社としての「こだわり」の証です。 この「博文館の時代」、雑誌「文章世界」と「太陽」、それから博文館に関係する方々について少し調べてみたい気がします。例えば高山 樗牛をひとり取り上げても、明治は面白い、そんな気がします。
by h_osd
| 2005-05-15 00:06
| 単行本
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