検索
カテゴリ
最新のトラックバック
フォロー中のブログ
書斎のうちそと 極私的マーケティング論 退屈男と本と街 ニューヨークの遊び方 積ん読帳 内沼晋太郎「ぼくたちが本... 上々堂(shanshan... オンライン古本屋の日常 浅生ハルミンの『私は猫ス... daily-sumus リンク
〔Blog/HP〕
【四谷書房】 【四谷書房日録】 【Web読書手帖】 アンテナ@四谷書房 松岡正剛 歴史教室 写真家 藤原新也 日垣隆「ガッキィファイター」 武田徹 HP 内田 樹の研究室 仲俣暁生 【海難記】 My Life Between Silicon Valley and Japan 茂木健一郎 クオリア日記 紀田順一郎のIT書斎 枝川公一 WAVEtheFLAG 大貫伸樹の書物楽会 黒岩比佐子 古書の森日記 一志治夫の取材ノート 永江朗 ‐ 本 大橋歩のアルネ 海月書林(いろは) okatakeの日記 ナンダロウアヤシゲな日々 内澤旬子・空礫日記 古書現世店番日記 書肆アクセス半畳日録 ハーフノートの蒐集日記 古本うさぎ書林の日々平安 往来堂 店長日誌 古書ほうろう 須雅屋の古本暗黒世界 オンライン古本屋の財布 「北方人」日記 三月記 田中栞日記 古書日月堂 (デイリー・スムース) (高橋輝次の古書往来) (均一小僧の古本購入日誌) (古書現世店番日記) 水谷哲也 読書日記 書林雜記@淡路 知ったかぶり週報 新・読前読後 本棚控帖 文庫本大好き 晩鮭亭日常 黌門客 整腸亭日乗 密偵おまさの・・・日録 ふぉっくす舎 NEGI のページ とり、本屋さんにゆく 日用帳 書物蔵 とみきち読書日記 エエジャナイカ yomunelの日記 落穂拾い 森茉莉街道をゆく 東川端参丁目の備忘録 悪漢と密偵 書店員の話 出版ニュース エキサイトブックス ポプラビーチ ジュンク堂 『書標』 紀伊國屋書店 『ifeel』 紀伊國屋書店-書評空間 晶文社ワンダーランド Web 本の雑誌 ほぼ日刊イトイ新聞 古書通信 彷書月刊 谷根千ねっと 新聞・TVで話題の本 朝日 BOOK 毎日 書評 本よみうり堂 産経 読書 日経 Book Direct 本を調べる 〔Search〕 Webcat Plus 新書マップ BOOKS index(文庫) Books.or.jp (書籍) 青空文庫 Zasshi.net 雑誌の新聞 文庫情報室 新書情報室 日本の古本屋 スーパー源氏 BOOK TOWN じんぼう 早稲田古本ネット 東京古本市予定表2006 京都の古本屋 神戸・大阪 古本屋マップ その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2004年 11月 15日
『小説の終焉』川西政明著 岩波新書を読みました。小説は中上健次さん以降、あまり読んではいませんので、熱心な読者ではありません。
しかし、今回この新書が気になったのはその小説の終わりを告げるような題名と内容のせいでした。目次を見て、びっくり。すべての項目の最後に「終焉」という言葉。 著者はこの新書の「はじめに」で、次のように言っています。 < 僕は小説が好きだ。日本で小説を一番多く読んでいる一人だと思う。僕の四十数年の間、毎日、小説を読んできた。筆一本の批評家だから、だれにも遠慮なく、思う存分、小説を読む時間がある。その上、『昭和文学史』(全三巻、講談社)を書くために、十七年かけて小説を読み直した。そこで僕は実感した。小説はどうやら終焉の場所まであるいてきてしまったらしい。>(iv) この「らしい」の検証のために、この新書が書かれたといってもいいでしょう。 そして著者は最後にこう記しています。 <(前略) 小説が存続するためには、この次の百年にこれまでの百二十年の小説の歴史を大きく凌駕する豊穣な世界が創作されなければならない。その判断の土台となるもの提示するために、僕はこの『小説の終焉』を書いた。>(p212~213) これが真意です。 川端康成さんの「美しい日本の私」から大江健三郎さんの「あいまいな日本の私」に、「私」が大きく変化してしまいました。この「私」という中心の消滅から、すべてが崩壊していったよう気がします。家も、性も、神も、戦争も、革命も、原爆も、存在も、歴史も。 これから「まったく新しい小説」を生み出すことは小説の「非滅亡のかぼそい一線」を見つけることになります。 この新書の背景に著者の『昭和文学史』を書くための十七年があります。これはエッセイとして書かれていますが、小説を考えるための一冊であることは確かです。
by h_osd
| 2004-11-15 00:10
| 文庫・新書
|
ファン申請 |
||