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2004年 06月 13日
日曜日は各紙に書評が掲載されます。全紙を買うわけにはいきませんので、各新聞の書評欄(Web版)をできる限り目を通すようにしています。
読売新聞のBookstandで、<『ユリシーズ〈1〉』の日から100年 ジョイス 相次ぎ文庫化>という記事を立ち読みしました。 <20世紀文学に多大な影響を与えたジェイムズ・ジョイス(1882―1941)の『ユリシーズ』は、1904年6月16日のダブリンで展開する。主人公の名にちなみ『ブルームズデイ』として親しまれるこの日から、今年で100年。> だそうです。 ジョイスは20世紀文化に多大な影響を与えた作家ですが、「難解な作家」と言われ、翻訳するのも難しい作家でした。 しかし、河出書房の世界文学全集Ⅱ13と14で『ユリシーズ1』『ユリシーズ2』を丸谷才一、永川玲二、高松雄一の3氏により「画期的な新訳!」(帯より)が出ました。 私の持っている2冊の奥付を見ますと、次のように記載してあります。 昭和39年8月10日 初版発行 昭和55年2月28日 21版発行 100年経った現在、この『ユリシーズ1』と『ユリシーズ2』が最新訳決定版で河出ではなく、集英社から4分冊で文庫化されました。また、柳瀬尚紀訳『フィネガンズ・ウェイク 1』も、これは河出文庫として全3巻で文庫化されました。 さらに『ユリシーズ』へつながる自伝的長編『若い芸術家の肖像』は、丸谷才一訳で新潮文庫にあり『ダブリンの市民』(岩波文庫)は、結城英雄の新訳が2月に出たとのこと。 これで、ジョイスの主要作品はすべて訳出されたことになります。 単行本の文庫化はいま凄まじい勢いです。この勢いは止まるどころではなく、逆に加速しているようです。驚いたことに、あの有名な辞書、大槻文彦著『言海』(ちくま学芸文庫)も文庫化されました。 私の持っている『ユリシーズ』の新訳を改訳した集英社文庫の『ユリシーズ』4冊も買ってみたたい気がしますが、まずは積読の『ユリシーズ』を読み始めてみようと思います。
by h_osd
| 2004-06-13 00:55
| 文庫・新書
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