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2006年 07月 06日
先週末、鶴見俊輔 『夢野久作 迷宮の住人』(双葉文庫)をジュンク堂新宿店で探しました。内心半ば諦めかけていました。あのジュンク堂になければ仕方がない。そういう思い込みもありました。
今日帰りに、紀伊國屋書店新宿本店に立ち寄りました。双葉文庫はそう知名度のある文庫ではなかったので、あまり期待せずに、探しました。しかし、探してみるものです。 今日もムダ足だったかと思ったとき、なんとこの文庫を発見しました。嘘!だと思いましたが、本当なのです。 その文庫を手に取り、あとがきのあとに、「日本推理作家協会賞 授賞リスト」があり、年度を追っていきますと、この鶴見さんの本が平成2年「評論その他部門賞」を受賞しているのです。 やはり諦めずによかったと思います。探せばあるものです。欲しいという強い思いと、あとは根気ですね。これがなかったら、なんであれ、蒐集することは難しいと思います。 奥付を見ますと、「2004年6月20日 第1刷発行」とあります。おそらく初版のままで、今に至っています。この本自体、あまりに知られていない。だからこそ、まだ残っていたと言えます。本当にラッキーでした。 帰ろうとすると、また新しい文庫が目に入ってきました。池内紀さんの『ゲーテさん こんばんは』(集英社文庫)でした。池内さんは博覧強記の評論家ですが、ゲーテを取り上げていたというのは知りませんでした。 池内さんはドイツ文学者で、守備範囲の広さには定評のある評論家ですが、カフカの研究家といったほうが知名度が高いようです。 この文庫を読み始めたら、読み続け、今も読んでいます。奥付には「2005年11月25日 第1刷」と書いてありました。昨年11月に出版された文庫。見過ごしたのかもしれません。 このように書店を歩くと、本との意外な出会いがあります。だから、書店めぐりは止められません。 ▼四谷書房のサイトは http://yotsuya-shobo.com/ こちらから。
by h_osd
| 2006-07-06 00:20
| 文庫・新書
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