「古書の森日記 by Hisako」で
谷川俊太郎、瀬川康男・絵『ことばあそびうた』(1973年初版)を取り上げていました。
私もこの『ことばあそびうた』を持っていますが、もう16刷、ロングセラーですか。また続編で『ことばあろびうた また』も出版されています。共に詩・谷川俊太郎、絵・瀬川康男、福音館書店刊で。
さらに谷川さんの本で『わらべうた』(集英社)という本もあります。これも正と続の2冊。私は正(一冊目)を持っていますが、これもいいですよ。装幀・挿画は森村玲さん。
例えば、「おならうた」。
いもくって ぶ
くりくって ぼ
すかして へ
ごめんよ ば
おふろで ぽ
こっそり す
あわてて ぷ
ふたりで ぴょ
この『わらべうた』は単行本と文庫(文庫は正・続が一冊になっています)を持っていますが、残念なのは文庫に単行本の谷川さんの「あとがき」が掲載されていないということ。
いい内容なのに、なぜ掲載しなかったのでしょう? その一部を紹介します。
<学校で教わることばもたいせつだけど、それだけがことばじゃない。こどもにはこどものことばがあるんだ。べんきょうすることばといっしょに、遊ぶことばもあるのさ。そのりょうほうがまじりあって、ことばを深く豊かなものにしていると思うな。この本の《わらべうた》は、ぼくがつくったものだけれど、もともと《わらべうた》というものは、ひとびとの問から自然に生まれてきたものだ。きみたちも自由にことばをかえたり、つけたしたり、新しくつくりったりして遊んでほしいと、ぼくは思っている。>