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2006年 04月 09日
<ところで、大正の末年に、「酒ならコクテール、コクテールならミリオンダラー、雑誌なら、わが文藝春秋」と謳う広告が、『読売新聞』に掲載された。このコピーの作者は、作家の菊池寛で、彼は文藝春秋の当主でもあった。このコピーは、「ライオン」の常連の作家による、浜田へのオマージュにもなっていたわけである。>p23
ここで草創期の日本人バーテンダー浜田晶吾の物語が始まります。 【レシピ】 ビーフィーター (BEEFEATER GIN) 45ml チンザノ ロッソ (CINZANO ROSSO) 15ml パイナップルジュース 15ml グレナデンシロップ 1tsp 卵白 1個分 【作り方】 1) 十分にシェークし、シャンパン・グラスに注ぐ。 2) パイナップルを飾る。 これが「ミリオン・ダラー」のレシピと作り方です。 <100万ドルのカクテルという名前を持つこのカクテルは、我が国では、大正時代から特に人気のあったもの。横浜グランド・ホテル、ルイス・エッピンガー氏作。日本生まれで、世界的に有名になった。> <但し、この場合も肝に銘じておきたいのは、バーの本来は、ひとりであろうと誰かと一緒であろうと、それぞれひとりひとりが楽しむことを前提にしているということである。群れ集って歓を尽くすという、日本古来のやりかたとは対極にあるのがバーだということは何度言っても言い過ぎにはならない。これが基本の基本である。したがって、だれかと一緒であっても、その相手に寄りかかって、楽しみを見つけようとするのだけはやめたい。自分の始末は自分でつけることを心がける。自分の責任で楽しみをつくっていく。そうすることによって、今後の「バーのある人生」が実り多いものになっていくにちがいない。>p60-61 浜田さんやそれ以外のバーのなかの人生を紹介しながら、「バーのある人生」を考えます。 それが枝川公一さんの『バーのある人生』(中公新書)です。一読を。
by h_osd
| 2006-04-09 07:19
| 文庫・新書
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