紀田順一郎さんの 7/9//2005 「書窓漫録」の「
われ書店に行かん!」は一読を。いい内容ですので、みんなで書店に行こう!
まず、書店のサービスとして、利用していないサービスは本の配達ということから書き起こし、書店の役割を次のように言っています。
<現代の書店はあらゆるテーマについての「情報センター」です。いったい書店は集客力の高い業種といわれますが。その理由は本という多様性を備えたメディアによって「情報」の激しい集散が行われる場であるからでしょう。書店に行けば、まずたいていの情報、それも中身の濃い、鮮度の高いものを得ることが可能です。むかしは本といえば、情報というよりも教養や知識の源泉というイメージが強かったが、'70年代以降は明確に情報源と意識されるようになりました。>
まさにと頷きます。こうした書店の役割を理解した上で、さらに紀田さんは最後に、こうまとめます。
<書店が情報センター化するのは時代の流れでしょうが、情報というものの性格は1つではありえません。歴史と奥行きのある活字媒体をどう選択し、どの面を強調していくか、読者1人1人の情報観、書物観がいまほど問い直される時代はないように思われます。>
各自質の高い情報をどう入手し、その情報をどう活用し、知的生産に結びつけるか。この点よくよく考えなければならない点です。「知的」という言葉も、インターネットが普及した95年以降、「教養」ほどではないにしても、もう古語になってしまった?