出久根達郎さんの 『本の背中 本の顔』(講談社) の「古本屋の読み方」から、もうひとつ、書き忘れていました。
<古本屋は、それぞれ書物の世界で、得意な分野を持っている。好きな種目、といってよいだろう。マンガや文庫、雑誌など、何でも置いている古本屋でも、どこか一ヶ所、妙に充実している書棚があるはず。それが店主の力を入れている分野に間違いない。>
この一ヶ所を見つけることのできた古本屋さんはいい古本屋さんだと思います。神田神保町を歩いても、いい古本屋さんとよくない古本屋さんしかありません。ただただ漠然と古本屋さんをしているところには入りません。
<中山信如という映画専門の本屋さん。『古本屋「シネブック」漫歩』(ワイズ出版)。
これがすこぶる面白い。その魅力は要するに「古本屋のおやじが映画の本について語る」、この一点に尽きる。読み方が、古本屋そのものなのだ。おかわりだろうか。>
この本の紹介が同書のなかで、よく出てきます。3回か4回はでてきているのではないでしょうか。それだけ出久根さんの思いも入っており、内容も面白そうです。
また、古本探しの一冊になりそうです。