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水谷哲也 読書日記」で、谷沢永一さんの本を取り上げています。書名は『
読書の悦楽』(PHP研究所)と『
雑書放蕩記』(新潮社)。
谷沢さんと言えば、『回想 開高健』(新潮社)で、開高健さんが亡くなったあとは余生だと公言していますが、それ以降余技とは思えないほど、健筆をふるっています。
開高さんと言えば、向井敏さんの『開高健 青春の闇』(文芸春秋)も同様に、亡き開高健さんを偲んだ本としては印象深いものでした。
谷沢さんにしても、向井さんにしても、数多くの書評集を書いています。書評の広さ、深さにおいては向井さんも谷沢さんの書評を高く評価しています。
その谷沢さんの書評が注目されたのは、何と言っても『紙つぶて』(文芸春秋)です。この『紙つぶて』ほかに、『紙つぶて二個目』(文芸春秋)もあります。
これらの著作で谷沢さんは書評のひとつのスタイルを提示しています。丸谷才一さんがエッセイのひとつのスタイルを提示したように。
この2冊、古本屋廻りをしている時に、気にかけて探しました。その甲斐あって、数年前に購入。まさに念ずれば通ずです。
同様の思いで、最近手に入れたのが薄田泣菫『完本 茶話』上・中・下(冨山房百科文庫)なんと、一冊100円。この編者のひとりが谷沢永一さんでした。まさに気分上々とはこのことです。
※昨夜の書き込み、文意不明の箇所があり、12/3朝再度アップしました。